このページでは 進行中のプロジェクトに関する最新情報 を、適宜ご紹介しようと思います。プロジェクトは(基本的に)当社が主体となって参画しているものになりますが、ケースによっては パートナー企業様が進めている「未来ビジネス」 についても ご紹介出来たら、と希望しています!
なお、守秘義務等の関係から、ご紹介できないプロジェクト、詳細を省略し概要のみお伝えするケース等がありますこと、予めご承知おき下さりたくお願いいたします。
ここ数年の「カーボン・ニュートラル」への国内関心や産業界の注力には目覚ましいものがありますが、その背景に 「二酸化炭素に代表される温室効果ガス(GHG)排出の削減」 が喫緊の課題となっている世界情勢があるのは疑いの無いところでしょう。その一方、次世代産業の育成・発展に向けたコア技術として、当社も永年取り組んできた 「軽量化技術」 が継続的に進められているのですが… 実はこれらは <表裏一体の関係> にあると考えられます。
例えば、従来工法の見直しを含む 「車体軽量化」も<GHG削減の有効なプロセス> として考えられており、著名な事例としては「鉄部品からアルミ部品へ」という 「材料置換」 の考え方があります。しかしながら、<ライフサイクル(LCA)手法>の考え方に即し アルミ素材を作るプロセスで生じるGHG排出量 を考えた場合は「部品のアルミ化がGHG排出量削減の特効薬」とは(単純には)言えなくなって参ります。その一方で、例えばアルミダイカストの場合は 「再生地金の利用」 という手法があり、この場合は(前述の)精錬生成過程で生じるGHG排出を考慮せずに済む、と考えられます。
これらの理由から、近年では「再生地金によるアルミダイカスト」が注目されており「EV車両・ギガキャスト」が話題になったのも記憶に新しいところでしょう。しかし、アルミダイカスト素材には 材料の伸びが少ないデメリット があり、変形が必要な部品には使用できない、と考えられていました。
近年、当社が研究を進めて来た「アルミ部分軟化法」は アルミの熱処理系の材料に対し、伸びを良くする事が可能な工法 であるため、本技術がアルミダイカスト材料に対しても効果があれば 「再生地金によるアルミダイカスト利用」の範囲が広がる と考えられ、世界的に喫緊の課題である「GHG排出量の削減」にも有効かつ 大きな期待が出来る、と言えましょう。
AI生成等に見られる「IT技術」が飛躍的に進む現代社会… 当社は 1969年の創業より金属製品のプレス試作やプレス金型の製作を生業として来ましたが、近年の 「シミュレーション技術」の発展向上 は、多くの場面で『実制作による確認』というフェーズを減少させています。その様な時代にあって、当社も生き残りと産業界への貢献を視野に (ご存じの様に?)「難加工材・軽金属プレス加工」や「異種金属の接合」など 次世代・軽量化に貢献するモノ作り; 技術開発+生産技術への転用 を進めて参りました。
その過程では技術実装に(新たな)加工設備が不可欠な場合もあり、補助金等を活用させて頂きながら(少しづつ・細々と:苦笑)新設備の導入も進めて来たのですが、一方で多様な技術を『未来ビジネス』として事業化する中にお客様の話を聞いていると 「あれ… この悩み・ニーズには アノ時やったアノ技術ノウハウ が使えるんじゃないか…?!」 と思う事も多々あり、時間がある時に(秘密裏に?)社内で『自由研究』を行って来ました。
それらの中から「事業化の可能性が高い加工ノウハウ」を検討し、2023年度助成金に応募採択された『販路開拓』をテーマとする取り組みについて、最終ビジョンが固まって来ましたので概要(サマリー)を報告させて頂きます。
当社では以前から<町工場の持つ技術の技能伝承>について「IT技術を用いて効果的に出来ないか?」と模索しており、令和2年度からは「あいちマッチング」で面談したスタートアップ企業との協業等も進めてきました。特に近年は、コロナ渦における業務稼働リスク(感染症での休業や自宅隔離による生産力の低下など)が高まっていることもあり、技能伝承に加えて多能工化も進める必要性が出始めています。
例えば、遠隔指導では「作業要領書、手順書などの文字情報」による指導方法がありますが、現実的には「教える方:教えられる方」共に<文章作成力:理解力>が必要になるので、その時間と手間を実際の業務にプラスして割くのは(ほぼ)不可能と言わざるを得ません。そこで、近年は「映像や写真を使用した教育コンテンツ」が増加しているのですが、当社の様な「職人系のモノ作り」企業では(いわゆる)「カン・コツ」を伝えるコンテンツが必要なうえに<自社固有の技術内容>を盛り込む必要があるのですが、その制作を「個別に外注」するとなると(恐らく)膨大な費用がかかる事でしょう。
当社では(※下段の記事にもありますが)「VR活用によるモノ作り体験教室」等の実証実験を通じて蓄えたノウハウ(例:カン・コツ指導には動画のみならず技術ポイントの「文字情報を挿入する」、指導を受ける側にも加工経験がある場合は動画よりも写真の方が情報伝達しやすい、など)を踏まえつつ より簡便的にコンテンツを制作する方法 を思案してきましたが、その中で 『他目的で作成されたソフトを多品種少量の加工技術伝承に向け<転用>する事で、低コスト化が実現できるのでは?』 とのアイディアが閃き、事前検討を進めた結果「可能性がある」と判断、2022年から(補助金事業の採択を受けて)研究開発を進めてきました。
この度 最終報告を行うことになりましたので、過程と成果の一部を ご紹介させて頂きます。
(※下段に記事掲載した)VR工場見学では「外部の若き人材」とコラボレーションし <新たな時代への橋掛け> を感じ取りながら進めていましたが、並行して 「社内の技能伝承」にもオープンイノベーションのスタイルを展開できないか? との考えを(ずっと)抱いていました。
そして新年の2020年に実行へ移そうとした矢先に... 新コロナウイルスによる経験の無い日々が当社にも降りかかった次第です... 「一体この先 どうなるのだろう?」と考えることも多々ありましたが、そのような中で(逆に、先に挙げた) オープンイノベーションの発想が、希望を与えてくれた のです... 「コロナ禍に貢献するモノ作り・コト創り」を 次世代を担う若手が自ら切り拓けば良いのだ と...
課題を待つのでは無く 自らに付加価値を付け お客様に提案・発信することで 新たなつながりを構築する スタイルを「Withコロナ時代性」の中において 力強く育てて行くプロジェクトです!
愛知県では、県内の優れたモノづくり技術を持つ企業と全国のスタートアップとの オープンイノベーション を推進しており、その一環として県内企業とスタートアップが直接にディスカッションできるマッチングプログラム「Aichi Matching 2019」を実施しています。当社は 2020年2月に東京で開催されたイベントへ参加、(当社にとっては)全く新たな視点のプロジェクトを進めてきました。
県内の中学校で VR工場見学 ~ 出張授業 を実施しました。初めての試みとして、当社に於いても エポック・メイキングなイベント になりました。
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